甲状腺眼症とは

監修:新古賀病院 糖尿病・甲状腺・内分泌センター 顧問
廣松 雄治 先生

眼の周りの組織の免疫システムの異常による炎症性の疾患です。

甲状腺眼症は眼の周りの組織の免疫システムの異常によって起こります。

甲状腺眼症では、眼や眼の周囲の痛み、結膜の充血や浮腫、眼球突出などの多彩な眼の症状、重症例では複視や視力障害をきたす可能性があります。

  • 年間あたりの日本での発症率※1
    は…7.14人/10万人
  • 日本での有病率※2は…
    0.034%(34,913人)

※1:340万人の DeSCデータベースの解析結果

※2:1,300万人のJMDCデータベースとメディカル・データ・ビジョン株式会社の病院データベースを用いた解析結果

多彩な眼の症状、重症例では複視や視力障害をきたす
可能性があります。

まぶたの腫れ(眼瞼腫脹)や赤み、まぶたの引きつれ(眼瞼後退)、左右の眼の位置がずれる(斜視)やそのため物が二重にみえる(複視)などの症状(初期には、ドライアイ、充血、涙がとまらないなどの症状)があらわれます。
病状が進行すると、眼が前方に出てくる眼球突出や視力の低下などがみられることもあります。

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甲状腺疾患より先に眼の症状が現れることがあります。アレルギーのような症状で治療をしてもまぶたの腫れや眼の違和感が続く場合は、上記の症状がないか、以前の写真と比べるなどしてご自身の顔の変化をよく見てみましょう。

廣松雄治: 診断と治療 2023; 111(5): 623-627

日本甲状腺学会・日本内分泌学会 編集: . バセドウ病悪性眼球突出症(甲状腺眼症)の診断基準と治療指針2023(第3次案). 2023

日本甲状腺学会・日本内分泌学会 編集: 甲状腺眼症診療の手引き メディカルレビュー社,2020

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